「役員報酬も見直したし、iDeCoやNISAも始めた。退職金や不動産、相続のことも少しずつ考えているけど…そういえば、社長である自分の『保険』って、これで本当に十分なんだろうか?」
これまで、社長個人の資産形成戦略として、役員報酬の最適化から始まり、iDeCo・NISA、退職金準備、不動産投資、そして相続・贈与対策まで、様々な角度から情報をお届けしてきました。これらの戦略を着実に進めていく中で、ふと「万が一の時の備え」について、改めて考える社長様もいらっしゃるのではないでしょうか。
「保険には入っているけど、内容はよく覚えていない…」
「勧められるがままに入ったけど、本当に自分に合っているのかな?」
「社長ならではの保険の活用法ってあるの?」
もし、このように感じているなら、今回の記事は必見です!
今回は、「総合資産戦略」の視点から、社長個人の人生と大切な資産を「守り」「育み」「引き継ぐ」ために、生命保険と損害保険をどのように戦略的に活用できるのか、その「賢者の活用術」を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、保険に対するイメージが変わり、「自分に必要な保障と、その最適なカタチ」が見えてくるはずです。
なぜ社長にこそ「戦略的な保険活用」が必要なのか?
社長の皆様は、ご自身の健康や生活が、会社の経営や従業員の生活、そしてご家族の将来に大きな影響を与えることを、誰よりも深く理解されているはずです。だからこそ、一般の方以上に、万が一の事態に備える「保険」の役割は非常に重要になります。
しかし、社長にとっての保険は、単に「もしもの時の保障」だけではありません。
- 社長個人の「ライフプラン」と密接に連携するから:
将来の目標(老後資金、教育資金、相続対策など)に合わせて、保障内容や貯蓄機能を戦略的に組み合わせることで、より効果的な資産形成・保全が可能になります。 - 会社の「財務戦略」とも関連するから(法人保険との連携):
個人で加入する保険と、会社で加入する法人保険をうまく連携させることで、節税効果を高めたり、事業保障や退職金準備をより効率的に行えたりする場合があります。(法人編は別途詳しく解説します) - 「攻め」と「守り」の両面で資産をコントロールできるから:
万が一のリスクに備える「守り」の機能だけでなく、貯蓄性の高い保険商品を活用することで、将来に向けた「攻め」の資産形成にも役立ちます。
つまり、社長にとって保険は、「総合資産戦略」をより強固にするための、攻守にわたる重要なツールとなり得るのです。
社長の人生を守る!「生命保険」賢者の活用術3選
まずは、社長個人の人生における様々なリスクに備え、また資産形成にも役立つ「生命保険」の賢い活用術を見ていきましょう。
- 活用術1:「万が一」の時、家族と会社を守る「死亡保障」の最適化
社長に万が一のことがあった場合、残されたご家族の生活費はもちろんのこと、会社の借入金の返済や、事業継続のための資金が必要になるケースがあります。- ポイント:
- 必要保障額の正確な算出: ご家族の生活費、お子様の教育費、住宅ローン残高、会社の状況(借入金、後継者の有無など)を考慮し、本当に必要な保障額を見極めます。過不足のない保障が重要です。
- 保険種類(定期保険、終身保険など)の適切な選択: 保障期間や目的に合わせて、掛け捨ての定期保険で大きな保障を確保するのか、貯蓄性もある終身保険で一生涯の保障と資産形成を両立させるのかなどを検討します。
- 受取人の設定: 誰を受取人にするかで、相続時の取り扱いや税金が変わってきます。専門家と相談しながら慎重に決定しましょう。
- ポイント:
- 活用術2:病気やケガで働けなくなった時の「収入保障」と「医療費」の備え
社長が病気やケガで長期間働けなくなると、ご自身の収入が途絶えるだけでなく、会社の経営にも大きな影響が出かねません。- ポイント:
- 就業不能保険・所得補償保険の活用: 働けなくなった場合に、毎月一定額の給付金を受け取れる保険です。社長の生活費だけでなく、会社の固定費の一部を補填することも考えられます。
- 医療保険・がん保険の充実: 高額になりがちな先進医療や自由診療にも対応できる保障を準備しておくと安心です。入院給付金日額や手術給付金の額だけでなく、通院保障や一時金の有無なども確認しましょう。
- 公的医療保険制度(高額療養費制度など)とのバランス: まずは公的制度でどこまでカバーされるかを理解し、不足分を民間の保険で補うという考え方が基本です。
- ポイント:
- 活用術3:「お金を育てる」機能も活用!貯蓄性保険による資産形成と相続対策
生命保険の中には、保障機能だけでなく、将来のためにお金を積み立てていく「貯蓄機能」を持つものがあります。- ポイント:
- 個人年金保険・養老保険・終身保険(低解約返戻金型など): 将来の老後資金や教育資金など、明確な目的がある資金の準備に適しています。iDeCoやNISAと並行して活用することで、より多角的な資産形成が可能です。
- 生命保険の非課税枠の活用(相続対策): 死亡保険金は、受取人固有の財産となり、相続税の計算上「500万円×法定相続人の数」までの非課税枠があります。これを活用することで、納税資金の準備や、特定の相続人に確実に財産を残す手段として有効です。
- 外貨建て保険の検討: 為替リスクはありますが、円建てよりも高い利回りが期待できる場合があります。ポートフォリオの一部として検討する価値はあります。
- ポイント:
社長の資産を守る!「損害保険」賢者の活用術2選
次に、社長個人が所有する資産や、日常生活における様々なリスクから守る「損害保険」の活用術です。
- 活用術1:大切な「住まい」と「家財」を災害や事故から守る
社長ご自身やご家族が暮らす大切なマイホーム。火災や自然災害(地震、台風、水害など)、盗難といったリスクに備えることは不可欠です。- ポイント:
- 火災保険の補償範囲の確認: 火災だけでなく、風災、水災、盗難、破損・汚損など、どこまでカバーされているかを確認しましょう。不要な補償を外したり、必要な補償を追加したりすることで、保険料を最適化できます。
- 地震保険への加入検討: 火災保険だけでは、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は補償されません。地震保険への加入は必須と考えましょう。
- 家財保険の検討: 建物だけでなく、家の中にある家具や家電などの「家財」も補償対象に含めるか検討しましょう。意外と高額になることがあります。
- ポイント:
- 活用術2:日常生活の「賠償責任リスク」に備える
日常生活の中で、他人にケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまったりして、法律上の損害賠償責任を負うリスクがあります。- ポイント:
- 個人賠償責任保険の活用: 自動車保険や火災保険、傷害保険などの特約として付帯できることが多いです。自転車事故や、子供がお店の物を壊してしまった場合など、幅広いケースに対応できます。保険金額(支払限度額)も確認しておきましょう。
- ゴルフ保険など趣味に関する保険: 特定の趣味に関するリスクに特化した保険もあります。ご自身のライフスタイルに合わせて検討しましょう。
- ポイント:
保険も「見直し」が重要!社長のライフステージに合わせて最適化を
保険は一度入ったら終わりではありません。
社長の年齢、家族構成、資産状況、会社のステージ、そして健康状態など、ライフステージの変化に合わせて、定期的に保障内容や保険料を見直し、常に最適な状態に保つことが重要です。
「昔入ったきり、内容を全く覚えていない…」という社長様は、まずは現在加入している保険の「証券診断」から始めてみませんか?
もしかしたら、不要な保障に高い保険料を払っていたり、逆に必要な保障が足りていなかったりするかもしれません。
まとめ:保険は社長の「人生の伴走者」。専門家と賢く付き合おう!
生命保険や損害保険は、社長個人の人生と資産を、様々なリスクから守り、そして未来へと繋いでいくための、いわば「人生の伴走者」です。
そして、その活用方法は多岐にわたり、社長の状況によって最適なプランは異なります。
だからこそ、保険の専門知識はもちろん、税務や法務、そして社長のライフプラン全体を理解した上でアドバイスできる「総合資産戦略コンサルタント」のような専門家と一緒に、最適な保険戦略を構築していくことが、何よりも賢明な選択と言えるでしょう。
「うちの保険、本当にこれで大丈夫かな?」
そう思われた社長様、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
社長の皆様が、安心して事業に邁進し、豊かな人生を送れるよう、保険というツールを最大限に活用するお手伝いをさせていただきます。